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    「火花」
    評価:
    又吉 直樹
    文藝春秋
    ¥ 1,296
    (2015-03-11)
    コメント:芥川賞受賞に押されて、つい購入してしまいました。

    最初は、芸人が書いた小説だろ、と見下した。

    次に、三島賞候補と聞いて、「へえ?」と驚いた。

    3度目は、芥川賞受賞と聞いて、ともかく読んでみようと思った。

    実際に読んで、これは傑作だと思った。

    160万部突破というから、村上春樹級のメガヒット作である。出版不振、小説離れといわれる昨今にあって、こういう形でヒット作が生まれるとは想像もしなかったが、出版業界の悲願達成と言えるだろう。

    有名人作家の場合、とかく小説の内容よりも作者の周りに話題が集中しがちだが、本作を読んでみて思ったのは、作者の有名具合と本書の内容が見事にマッチした珍しい例だということ。

    漫才師の又吉さんが、漫才師のことを書き、漫才のことだからこそ濃い内容になったと思える。その意味で、こういう作品は珍しいと言える。

    小説の内容は、売れない漫才師である主人公と、やはり売れない先輩漫才師との友情を描いたもの。常に面白いことを考える漫才師ならではの日常生活と、びっくりするような先輩漫才師の破天荒さが魅力となっている。

    すでに言い尽くされていると思うが、この先輩漫才師のキャラが素晴らしく魅力的だ。あまりに破天荒にして、あまりに純粋。本作の魅力のすべてがこの先輩漫才師にあると言ってもいい。

    芸人の世界では、売れていようがいまいが先輩芸人が後輩に飯をおごるという鉄則があるのは知っていたが、消費者金融で借金をしてまで後輩に飯を食わせるところが悲壮である。この超縦社会の存在が、横並びフラットの社会にあって新鮮に映る。

    おそらくそうしたところが受ける理由の一つだろうし、映画化しやすい原作だと思う。

    話題作りの鉄則からすれば、映画化にあたって監督:又吉というあたりも十分視野に入ってくる。
    | 座付き作家 | 読書 | 06:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
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