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    「フォレスト・ガンプ」再認識
     

    映画「フォレスト・ガンプ」が「走る映画」だってことを改めて認識した。

    この映画が公開されたのは何年頃だったのだろう。覚えているのは羽根が舞い降りるオープニングシーン。当時"いい映画だなぁ"と感動した記憶はあっても、はてどんなストーリーだったのかと問われればうまく説明できないのがこの「フォレスト・ガンプ」という映画ではないだろうか。

    今回改めて見て分かったのは、これが「走る映画」だということだ。あるいは「走る生涯を送った男の伝記映画」。

    生まれつき足が弱いためにギプスをはめた少年フォレストは、小学校に上がるにあたって"普通の子どもの知能指数が80以上のところ75とすこしだけ足りない"と言われ、校長から特殊学校への入学を勧められるのだが、フォレストの母親の"身体を張ったがんばり"によって普通学校へ入学することになる。フォレストの足はロボットのようなギプスをつけられていて、そのせいで皆からいじめられているのだが、最初の登校日、初めてのスクールバスに乗ったフォレストに誰も席を譲ってくれない。そんな中、一人の少女ジェニーが「ここ座れるわよ」と隣りに座らせてくれる。この少女ジェニーの一言によってフォレストの人生は大きく開かれる。村のいじめっ子に追われた時、ジェニーの「走って逃げるのよ!フォレスト」の一言で、ギプスをガチャガチャ鳴らしてぎこちなく走り出すフォレストだったが、両足にはめたギプスが外れると共に、風のように走り出す。その早さにいじめっ子たちの誰も追いつけない。

    この日以降、フォレストの走る人生が始まる。俊足を見込まれて入学した大学のフットボールチームで大活躍。全米学生選手権にも選ばれる。大学を卒業して入った軍隊では、赴任先のベトナムで仲間を走って助けたことで勲章を受ける。その時の怪我で入院中にピンポンをはじめ、ついには全米代表となる。除隊後は海老漁で財産を築き、その後、全米中を走る。3年半走って、家に帰ったフォレストは最愛の女性ジェニーと結婚するが、ジェニーは不治の病に犯されており死去する。

    これがこの映画のストーリーだ。どこまで本当でどこまで嘘なのか分からない生涯なのだが、バス停に座って語るフォレストの人柄はいたって真面目で、嘘をついているようには思えないところがミソ。バスを待つ間、フォレストのいつ終わるともしれない話に聞き惚れてしまう乗客たちという設定だが、そういう僕自身もまたバスを待つ間中、彼フォレストの話に耳を傾けている一人なのだ。

    今回、この映画を見て、のっけのギプスが外れて走り始めるシーンに涙がこぼれた。要は少年が初めて自分の足で走り始める瞬間に立ち会うことで思わず落涙したのだ。人間は生まれながらに走る動物だというのが最近の説だが、知能遅れのフォレストも走ることで人生を切り開く。

    さらに全米中を走り続ける伝説のシーン。海老会社ババ&ガンプカンパニーのキャップを冠って、長髪に伸ばし放題の髭ヅラで3年余にわたって走り続ける場面でも涙が止まらなかった。インタビューを受けるシーンがある。「なぜ貴方は走るのですか?」。何故あなたは生きるのですか?と問われるのと同じで、ランナーに何故走るのかと聞いて答えなどありはしない。ただ、走りたいから走る。それだけだ。

    でも、走ることが生きることであり、人生であるというのなら、走り終わった時が人生を終える時でもある。

    「フォレスト・ガンプ」とは、まさに生涯を走り続けた男の映画である。

    | 座付き作家 | 映画の感想 | 10:06 | comments(1) | trackbacks(0) | - |
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      はじめまして おはようございます。
      この作品は 何十年も前に まだVHSテープの時に見ました。

      >走ることで人生を切り開く。
      「走る映画」、そう・・・いじめられてて必死で逃げてたとき 足の速さが買われて フットボール部に入部して 走りを発揮したり、アメリカ中を走っていったり・・・

       ただ フォレストは 「足」だけでなく 「心」もまっすぐに走る人間だったのがわかりますね。
      軍隊に入隊したときも ババと知り合って 彼が亡くなっても約束していたエビ漁を起こしたり ベトナムで ゲイリー演じる上官を助けた者の両足を失った喪失感に打ちひしがれてても フォレストは親身になってました。

      そして ジェニー。 彼女とのことが一番気がかりだったでしょう。あんなに好きなのに 不運や偶然が重なってしっくりこない。

      子どもができた時も「フォレストJr」と名付けたのに すでにエイズに・・・どんなに幸運や転機にめぐまれても 生きててもいつかは寿命が尽きるときがくる。(⇒走り終える)

      お母さんのおなかのへその緒を切って出てきた瞬間から人生のスタートを切って出してるのが人生でしょう。

      でも冒頭の校長先生とのやりとりで知能の低さから養護学校を進められましたが 一般学校での教育を受けさせる方を希望してましたね。<"身体を張ったがんばり">・・ここまでしなくてもってね。

       正直な気持ち、たとえ養護学校でも それならそれで 別の人生を切り開けてたのではないかって思うんですよ。 
      「人生はチョコレートの箱のようなもの あけてみるまでわからない」

      たしかにそうでしたね。 けれども箱に入っていたチョコレートは甘いチョコばかりでない ほろ苦いビターチョコも混じってました。
      主役のフォレストだけでなく ジェニーも お母さんも 上官も・・・
      | zebra | 2017/10/28 7:20 AM |









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